2011-11-10(Thu)
あおりんご 8
「ねぇ、ところで青井君の彼女ってどんな人」
「ええっ、そんなん、言われへんて」
「ええやん、教えてぇな」
「内緒」
「内緒っていうことは、今も続いていて“いる”っていうことや。 じゃ、どこの学校?」
「内緒」
「けちっ! 同じ学校?」
「・・・」
「ああっ、わかりやすい。 答えられへんっていうことは同じ学校や」
「・・・」
「確定やな。 同じ学校なんや。 二人して受験したんや。 ラブラブや」
「うるさいやっちゃ」
「ああ、照れてる、かわいいっ」
「あほか」
「なあなあ、何組なん?」
「・・・」
「おんなじクラス?」
「ちゃう」
「ちゃうんかぁ・・・。 そしたら分かりづらいわね。 まさか野球部のマネージャーやっているとか?」
「そんなこと、あれへん」
「じゃっ、ほかに部活やってるとか」
「してへん」
「そっか、私と一緒で帰宅部か」
“ちゃう”と言いたかったけど、ここで違うと言えば反ってめんどくさくなるのでここはスルー。
「あっ、思い出した。 むっちゃ頭いいって言ってたやんか。 なら特進?」
ギクッ!!
「その反応、むっちゃおかしい。 そうなんか特進やったらどんな人か探されへんわね」
「やと思うよ」 ちょび内心ご満悦。
「そっかぁー、私は見たことないんよね」
「たぶん、あると思うよ」
何もかもダメの内緒だったら、あまりにもカワイソすぎて少しはヒントをやろうと思いました。
実は彼女、黒木さんは中学もそうだったけど、
この学校に来ても入学式、新入生代表として挨拶したのです。
あとで聞いた話が、
黒木さんは入試で成績が2番手だったと聞かされメッチャ悔しがっていました。
トップは男子で僅差の差だったらしいのですが、
その男、勉強はできても他が一切ダメなやつで喋ることさえままならない奴だったそうです。
あだ名も牛乳瓶の底メガネ・・・
当初、先生は成績トップの男に新入生代表の挨拶をしてもらおうとしたらしいのですが、
見るなり断念、そのおはちが黒木さんに回ってきたそうです。
「ええっ、そうなん。 どこでやろ」
「さぁ~、どこやろ」
「ええっ、めっちゃ気になるやん。 教えてなぁ」
「それはまだ言われへん」
「ええやん、教えてぇな」
「ええっ、そんなん、言われへんて」
「ええやん、教えてぇな」
「内緒」
「内緒っていうことは、今も続いていて“いる”っていうことや。 じゃ、どこの学校?」
「内緒」
「けちっ! 同じ学校?」
「・・・」
「ああっ、わかりやすい。 答えられへんっていうことは同じ学校や」
「・・・」
「確定やな。 同じ学校なんや。 二人して受験したんや。 ラブラブや」
「うるさいやっちゃ」
「ああ、照れてる、かわいいっ」
「あほか」
「なあなあ、何組なん?」
「・・・」
「おんなじクラス?」
「ちゃう」
「ちゃうんかぁ・・・。 そしたら分かりづらいわね。 まさか野球部のマネージャーやっているとか?」
「そんなこと、あれへん」
「じゃっ、ほかに部活やってるとか」
「してへん」
「そっか、私と一緒で帰宅部か」
“ちゃう”と言いたかったけど、ここで違うと言えば反ってめんどくさくなるのでここはスルー。
「あっ、思い出した。 むっちゃ頭いいって言ってたやんか。 なら特進?」
ギクッ!!
「その反応、むっちゃおかしい。 そうなんか特進やったらどんな人か探されへんわね」
「やと思うよ」 ちょび内心ご満悦。
「そっかぁー、私は見たことないんよね」
「たぶん、あると思うよ」
何もかもダメの内緒だったら、あまりにもカワイソすぎて少しはヒントをやろうと思いました。
実は彼女、黒木さんは中学もそうだったけど、
この学校に来ても入学式、新入生代表として挨拶したのです。
あとで聞いた話が、
黒木さんは入試で成績が2番手だったと聞かされメッチャ悔しがっていました。
トップは男子で僅差の差だったらしいのですが、
その男、勉強はできても他が一切ダメなやつで喋ることさえままならない奴だったそうです。
あだ名も牛乳瓶の底メガネ・・・
当初、先生は成績トップの男に新入生代表の挨拶をしてもらおうとしたらしいのですが、
見るなり断念、そのおはちが黒木さんに回ってきたそうです。
「ええっ、そうなん。 どこでやろ」
「さぁ~、どこやろ」
「ええっ、めっちゃ気になるやん。 教えてなぁ」
「それはまだ言われへん」
「ええやん、教えてぇな」